阿部建設のバリアフリー

Abe-kk Barrier free

阿部建設の
「トータルバリアフリー」
という考え方。

バリアフリー
コーディネーターによる家づくり。

家への思いやライフスタイルは人それぞれです。体の状態もお一人おひとり異なります。
介助・介護を受ける方にとっても、介助・介護をするご家族にとっても、居心地のよい家であってほしい。阿部建設ではバリアフリーコーディネーターが、現実を見つめ、数十年後を思い描きながら、ご家族と一緒に家をつくっていきます。
バリアフリーコーディネーターの役割は、くらす方の声を聞き、医師、PT(理学療法士)、OT(作業療法士)、ケアマネージャー、介護ヘルパー、介護機器提供者など専門家からの情報を統合化し、調整すること。必要に応じて、行政サービスや補助金などの活用も提案し、家づくりをサポートします。
バリアフリー住宅は新築、リフォームともに手がけ、一軒一軒オーダーメイド。だから、一般的には「バリア(=障害)」となる床の段差も、すべての家から取り除くわけではありません。たとえば、車いすで生活する方の身体能力によっては、数センチの段差を残すケースもあります。今ある力を衰えさせないために、あえて「バリアを残す」というのも、私たちが考えるバリアフリー。潜在能力や自立をサポートする家であってほしいと思うからです。

しかし、段差はゼロがいいのか2センチなら問題ないか5センチでも大丈夫なのか、車いすで生活するご自身もなかなか判断がつかないのではないでしょうか。
そこを見極めるのがバリアフリーコーディネーターです。健常と障がいの両方を体験したバリアフリーコーディネーターであり一級建築士の阿部一雄が、複合的な視点から住まいを考えます。どうしたら介助・介護を受ける方もご家族も快適にくらせるか。もしこの先、身体状況が変わったらどうするか。自らの経験とプロの技術をベースに、今も、将来も、住む方のくらしを支える家を提案します。
また、すべてのバリアを取り除くことは、全体のコストアップにつながります。それぞれのケースの必要に応じたバリアフリー住宅で、コスト面にも配慮します。

障がい者とその周辺の関係性を示した概念図

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障がい者とその周辺の関係性を示した概念図

「心のバリア」をはずす。

バリアは、段差など目に見える「もの」だけではありません。阿部建設では、目に見えないバリアもはずしたいと考えています。その一つが「心のバリア」です。
家のなかには、介助・介護を受ける方と、介助・介護をする方がいます。受ける方は、本来持たなくてもよい自己否定感や申し訳なさを感じ、一方、介助する方は緊張感から解放されないという状況が起こりがちです。お互いを気遣うあまり、かえって心苦しくなってしまう。そんなジレンマをなくすのが、心のバリアフリーと考えます。
心のバリアをはずす方法のひとつが、裏動線をつくること。玄関は、スロープを設けて全員が同じ場所を使うより、「車いす専用」と「ご家族用」をそれぞれつくるほうがスムーズなケースがあります。玄関に並ぶ靴は車いすの通行の妨げとなり、玄関に置かれた車いすはご家族が行き来するのに不便だからです。また、スロープは傾斜を緩やかにするには長く延ばす必要があるため、敷地条件と合わなかったり、車いすを置くスペースも考慮した広い玄関は機能的ではないという問題も生じたりします。
こうした場合、ご家族の生活動線とは別に、車いすの生活動線をつくります。2つの動線を寄り沿わせたり分岐させることで、余計なストレスを軽減。お互いに気兼ねせず心地よく過ごせる、心のバリアフリーを叶えます。

「空気のバリア」をはずす。

阿部建設では、家のなかの空気もバリアになり得ると考えています。特に冬は、脱衣室、浴室、リビング、廊下など場所によって極端に異なる室温が、体調に大きな影響を及ぼすからです。「ヒートショック」という言葉を耳にした方も多いでしょう。入浴する際に服を脱ぐと血管が縮んで血圧が上昇し、お風呂に入ると血圧は低下。室温の変化が、急激な血圧の変動を引き起こす事故原因になります。ヒートショックから脳梗塞や心筋梗塞に陥るのは高齢者の割合が高いですが、車いすで生活する方も懸念されます。
障がいのある方の場合、自律的に体温調節するのが難しく、体の一部が温度を感じないこともあります。
そのため、体を取り巻く室内の温度管理はとても重要な課題です。極端な温度ムラをなくし、室温を最適に保つには、床の断熱性を向上させるほか、床下エアコン、OMソーラーを取り入れます。太陽熱を利用した床暖房「OMソーラー」は、冬の冷たい外気を太陽の熱で温め、太陽電池で動く小型ファンで床下に送り込むもの。夕方以降は、昼に蓄えた床下の熱がゆっくりと放熱して床を温めます。
家の温熱性能を上げ、寒暖差を減らす。そんな空気のバリアをはずした家は、車いすで生活する方や高齢者だけではなく、住む方みんなの健やかなくらしを支えます。

空気のバリアをはずす
OMソーラー

OMソーラーとは、自然環境の力を利用した空気集熱式のパッシブソーラーシステム。冬は家全体を温める床暖房として、夏は涼しい空気を取り入れるシステムやお湯採りシステムとして活躍します。

ADL(日常生活動作)と
QOL(生活の質)を高める。

バリアフリー住宅を設計する上で、ADL(日常生活動作)とQOL(生活の質)を高めることも重視しています。
ADLは、ほかの人の力を借りずに起床、食事、排せつ、入浴、外出時の移動といった日常生活をどれだけできるかという指標です。阿部建設では、トイレ、浴室、寝室をどこにつくるか、手すりや棚の位置をどうするかなどの検討を重ね、体の状態やくらし方に合わせてカスタマイズします。手すりといっても、適した高さや幅は人によって異なり、数センチの違いが使い勝手に影響するものです。位置だけでなく向きも重要で、手すりを押すように立つのか、引っ張るように立つのか、手足がどれくらいの力を出せ、どんな動きができるかなどを多面的に考慮。
できる限りご自身が持つ力を生かしてくらせるよう設計します。
QOLは、幸福感や生きがいを見出している尺度です。車いすで生活していると、家のなかで過ごす時間が長くなる可能性があります。その場合も、開放的なデッキを設けて風や光を感じながら気分転換できるようにしたり、趣味の部屋をつくりご夫婦の時間を共有できるようにするなど、くらしを楽しむようなご提案をします。
さまざまなバリアをはずし、生活の質を大切にするのが、阿部建設のトータルバリアフリー。その人らしく、ご家族らしく日々くらせる住まいをめざしています。

車いす建築士の思いと実践を、
さらにお知りになりたい方へ。

独自の視点から、バリアフリーの思想やノウハウを家づくりに反映する、当社代表取締役社長の阿部一雄が『木の家と太陽と車いす』を上梓いたしました。自身の車いす生活の体験から、工務店としてのあり方、バリアフリー住宅についての考え方と実例などを綴っています。著書を通して、バリアフリー住宅とバリアフリーコーディネーターの役割について、より詳しくおわかりいただけます。

当社へバリアフリー住宅の資料を
ご請求された方に、
著書を謹呈いたします。

木の家と太陽と車いす

発行 円窓社
著者 車いすの一級建築士 阿部一雄
本体価格 1,500円+税

お気軽にお問い合わせください

まずはご要望をお知らせください。バリアフリーコーディネーターが最適な設計をご提案いたします。

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