防音性能を備えた音楽室のある家M様邸

ご夫妻共通の趣味を楽しめる音楽室を核に据え、
快適性も大切にしてプランニング。
家事動線に配慮し、ライフステージの変化にも対応した住まいです。

住宅性能を重視。光と風、空間の広がりを考慮した工夫も随所に

奥様 以前は賃貸住宅に住んでいましたが、「地に足をつけて子育てをしたい」と庭のある一軒家をつくろうと考えました。分譲住宅も選択肢の一つでしたが、「気兼ねなく演奏のできる家」が一番の希望だったので、オリジナルの音楽室をつくれる注文住宅を選んだんです。

ご主人 既存の住宅に後から防音室を設けると、高価でスペースも狭くなりがちとのことで、注文住宅に最初から組み込んでもらおうと考えました。妻はヴァイオリンを演奏したり音楽に関わる仕事をしていますし、僕は学生時代からトランペットを趣味にしているので、音楽室は共通の希望でした。
さらに、快適に暮らしたいという思いも持っていました。外気温の影響を受けにくい高気密性・高断熱性といった住宅性能を備えていたり、心地よい自然素材や無垢材を使っていたりする家です。

奥様 この「高気密・高断熱」や「自然素材」などのキーワードで検索する中で阿部建設を見つけ、モデルハウス「手しごとの家」や完成見学会に足を運びました。

ご主人 「手しごとの家」では、デザイン性が高く、しっかりと丁寧に造られている印象を受けました。高気密性・高断熱性は施工が重要なので、丁寧に造ってもらえるかどうかが大きなポイントだったのですが、それを確認できて安心しましたね。完成見学会では実際に建てられた家を見て、「モデルハウスみたいにできるんだ!」と驚きました。

奥様 耐震性能もポイントでした。造りに対する安心感は欠かせません。
それに、家は建てて終わりではなく、ずっと住み続けるわけですから、メンテナンスも含めて何かと相談しやすいことも外せませんでした。そうした地域の工務店を中心に探していました。

ご主人 ほかの工務店さんも見学したのですが、並行して土地探しを進める中で、候補の土地を挙げると設計士さんが仮のプランでもかなり本格的な内容でつくっていただけたのが印象的でした。手間を惜しまずにこちらの思いに向き合ってくれる、信頼できる、と実感して、阿部建設にお願いしようと決めました。
土地探しは県内のあちらこちらを見て回り、エリアを絞り込んだら、インターネットだけでなく町の不動産屋さんからも情報をもらいました。立地や交通の利便性、教育環境、自然環境などから決めたのが今の場所です。

奥様 阿部建設には住まいへの要望として「室内干しスペース」を挙げました。わが家は共働きですし、花粉などの心配から外干しは控えたかったからです。

ご主人 1階には音楽室を設けることにしたので、土地の広さからすると「浴室」を配置するのは難しく、2階にレイアウトしました。浴室に隣接して「ランドリースペース」、廊下をはさんで「室内干しスペース」をつくっています。 最後まで悩んだのは階段の位置ですね。リビング階段にしたかったのですが、音楽室との兼ね合いや採光・通風の面から設置場所が難しくて…。決まるまでに何パターンもご提案いただきました。
また、採光や通風を考えて、1階の階段を上がり始めるところに「格子」、2階の居室に「ガラス欄間」を採り入れてもらいました。家の中でも暗くないし、内にいながら自然を感じられ、すごくいいですね。キッチンの壁には、天井との継ぎ目部分に目透かしを施してあり、その影が立体感を出すとともに室内に広がりも感じさせます。あちらこちらにこうした細やかな工夫が活かされています。

奥様 私が阿部建設からの提案で印象的だったのは、音楽室をダウンフロアにすることです。天井があまり高くないため、フロアを低くして空間を広げようという意図でした。そんなアイデアは思い付かなかったので、プロの視点を感じましたね。
リビングのフロアに提案してくれたクリ材は、固くて丈夫な上、質感も良いので気に入っています。今後の経年変化も楽しみです。

家族とともに家も育っていく。暮らしの変化も、素材の経年変化も楽しみたい

奥様 家が完成した時、いわゆる“新築特有のにおい”を感じなくて、すぐに馴染みました。それは漆喰や木といった自然素材の良さではないかと思います。

ご主人 漆喰は、早くから提案いただきましたが、当初はためらっていました。でも、冬は冷たさを感じないのに、夏はひんやりとして気持ちよく快適ですね。自分で手入れしやすいのもいいと思います。
家づくりが進むと同時に、どう暮らしていくかのイメージが形づくられていって、完成したら、思い描いていた生活にすっと入っていきました。暮らし方に沿った入れ物ができたような感覚です。

奥様 時間が経った今は、より馴染んできて、家も徐々に育っている感じがします。本物の素材に囲まれて、劣化を心配せず安心して暮らせそうです。
住まいの中でも特に気に入っている場所は、やはり音楽室です。毎日、ヴァイオリンやピアノを弾いていますよ。

ご主人 トランペットなどの管楽器は音が大きいのですが、しっかりと造ってくれたからか、意外と音が漏れません。僕も気兼ねなく演奏できます。

奥様 防音仕様は演奏だけでなく、集中したりこもったりしたい時にも役立っています。コロナ禍ではリモートワークに利用しました。
家事の面では、2階のランドリーと室内干しスペースが助かっています。洗って乾かし畳むまでスムーズにできますから。

ご主人 室内干しスペースは、実は畳敷きの和室。小上がりになっていて、気楽にごろんと横になれるんです。ここが僕のお気に入りで、洗濯が終わるまでの待ち時間や休日にくつろいでいます。リビングや寝室も、天井の梁がきれいで、空間が広く感じられて好きですね。

ご主人 実際に住んでみて、家づくりは設計が重要だと改めて実感しました。夏涼しく冬暖かく過ごすには、気密性・断熱性だけでなく、光や風の通り方を考えた窓の位置・大きさ、庇の長さなどを含めたプランニングが必要です。このおかげで、わが家は光熱費を予想以上に節約できました。
もし今から家づくりを始めようとしている方は、省エネにもつながる、自然や近隣の環境を考慮した設計を検討するとよいのではないでしょうか。

奥様 欄間や格子の検討もおすすめしたいですね。光によって空間が明るくなるのはもちろん、心の健康にもつながるように感じています。

奥様 家族が集まったり、それぞれの趣味や好きなことに打ち込んだり、いろいろな過ごし方ができる住まいができました。これから子どもが成長しライフステージが変わるとともに、部屋の間仕切りや家具の配置などを工夫できる間取りにしたので、その時々の変化を楽しみながら暮らしていきたいです。