奥様 かつて祖父母の家が建っていた土地で家づくりを始めることにしました。まずはハウジングセンターに出かけ、夫婦ともに好みの“木の家”を中心に見て回りましたね。
ご主人 実家が和風建築だったこともあり、オシャレな家もいいけど、落ち着けるのはやはり木の家だなと思っていたんです。ハウジングセンターでは各メーカーがどんなふうに和のテイストを取り入れているかをチェックしていました。
奥様 そんな中、阿部建設を知ったきっかけはインスタグラムです。施工事例の写真を見て「理想的な家だ!」と感じました。その後、連絡をして無料設計をしてもらったら、提示されたプランがすごく良かったんです。
ご主人 実はすでに打ち合わせが進んでいた他の会社があったのですが、ちょうどコロナ禍のウッドショックのタイミングで、見積額がすごく高騰しました。仕様を何も変えていないのに一気に値上がりしたので、打ち合わせを中断させて、一旦ゼロに戻して考え直そうとしていたところ、阿部建設に相談にのってもらいました。仕様もプランも納得のいく提案をしていただき、無事家づくりを再開できました。
さらに決め手になったのは、担当の志水さんが妻の意図を汲んで提案してくれたことです。言いたいことが伝わり意思疎通を図れたというか。家づくりは担当者で変わってくる、と僕の周りの人たちも口にしていますし、担当者と相性が合うかどうかは重要な要素だと思います。
奥様 はじめに希望したのは、家事がラクな動線と、和の雰囲気を実感できる素材感です。そこで、どこからでもキッチンにアプローチできる回遊動線を提案されました。今これが役立っていて、家に来たお客さんにも評判いいんですよ。壁は漆喰を施すケースが多いそうですが、私たちには薩摩中霧島壁(※)を勧められました。この壁は火山由来のシラスのナチュラルな素材感と温かみのある風合いが魅力で、どちらもストライク過ぎる提案でしたね(笑)。
ご主人 阿部建設のモデルハウス「手しごとの家」の土壁が印象的で、これと雰囲気が似ているからと薩摩中霧島壁を勧めてくれました。壁の色選びでは迷いましたが、明るい色合いにして良かったですね。床や扉と馴染み、空間に一体感があります。
僕の要望としては、ワンサイズ大きなバスタブを挙げました。ゆったりとリラックスでき、子どもと一緒に入ることもできますから。リビングは吹き抜けにする提案があったので、そこには梁見せ天井を希望しました。梁を見せることで、木を感じられ、デザイン性も上がり、和風旅館のようでいいなと思ったんです。また、障子の格子の割り付けを希望のデザインにしたり、吹き抜けの寒さ対策としてリビングと階段の間に扉を設けてもらったりもしました。
ご主人 このほか、志水さんの提案で印象的だったのが、2階の畳スペースのヌックです。正面の窓の向こうにはお寺の大きな木が立っているので、緑を眺めながらくつろぐことができます。まだその時間は取れていなくて、今は子どもの遊び場になっていますね。
奥様 ヌックにはおもちゃや本、子ども部屋にはブランコや滑り台などの遊具を置き、子どもが遊べるようにしています。リビングにいる時間も長いので、あちらこちらに子どもが過ごす場があることもいいですね。初めのプランですでに理想を提案してもらい、“かゆいところに手が届く”配慮を感じます。
奥様 特に気に入っている場所はトイレと洗面室です。トイレは壁側に水栓が付いたハイバックタイプで、すっきりシンプルなデザイン。見た目が好みで掃除もしやすいのがポイントです。間接照明もステキですね。洗面室は、ボウル一体型の洗面カウンターや横開きの窓が特徴的。水回り空間にも薩摩中霧島壁を施しているので趣を感じます。
ご主人 2階のトイレにはアクセントクロスを使っていて、1階とは異なる仕上がりですがこちらも落ち着くスペースですね。
僕が最も気に入っているのは、床から浮いたような小上がりになっている寝室です。吹き抜けを見下ろせる室内窓が設けてあり、リビングの様子もわかるし、吹き抜けの窓越しに外の景色も眺められます。エアコンは目隠ししつつ効率が下がらない工夫がされ、快適に過ごせます。
また、キッチンをはじめとして家具は造作なので、見た目がすっきり。空間をムダなく活用でき、デザイン性を統一させられるのは注文住宅ならでは、だと思います。
ご主人 以前から知っていた場所にだんだんと建物ができあがっていく過程もずっと見てきました。最初にイメージした木の家とドンピシャなわが家ができてうれしいですね。
奥様 今は子どもが幼いので、室内が汚れたり傷ついたりしないよう、無垢の床も保護マットでガードしていますが、今後そうしたガードが必要なくなったら、自分たち好みのインテリアで揃えたいですね。
ご主人 毎日ミニカーが壁を走っていますからね(笑)。壁が強くて助かっています。
今後はもし子どもが増えたら、大きなワンルームになっている子ども部屋を仕切って使うなど、家族のカタチやライフスタイルに合わせて空間を変化させながら暮らしていきたいです。
ご主人 これから住まいをつくろうと考えている方には、もしオール電化にするなら太陽光発電を最初から組み込むことをお勧めしたいですね。実は、家を建てる時に太陽光発電システムを設置しておけばよかったかなと思っていて…。当時も検討はしましたが、予算などいろいろ勘案した結果、後から設置できる配管にしただけで、長い目で見ると補助金制度を活用できる新築時の方がよかったかもしれません。家づくりは長期的な視点が求められると改めて実感しています。
※薩摩中霧島壁: 主原料にシラスを用いた100%自然素材の内装材仕上げ材。細かい微粒子の中に無数の孔が開いている構造のため、高い調湿機能や消臭機能を持ち、空気清浄機能や断熱性にも優れています。