木の家をつくり続けること – 家をつくる人たち –2018.09.14

はじめまして。新入社員の若林と申します。今回は、阿部建設が長年続けてきた木の家づくりについてお話しします。入社して5か月、あこがれだった木の家づくりに携わり、入社前には知らなかった沢山のこだわりを知りました。

阿部建設の木の家とは、そもそもどのようなものをいうのでしょう。単に木造の家というだけではないようです。先輩社員に詳しく教えてもらいました。

 


 
阿部建設のモットーは、「ほんものにこだわった家づくり」です。構造材の木は愛知、三重、岐阜、静岡を主要な産地に限定しています。その理由は、近くの山の木を使うことで地域の林業がうるおい、資金の循環によって山が守られ、環境がうるおうと考えるから。
使用に際しては強度や含水率などの社内基準を設け、高品質な木材を厳選しています。

 

そして、仕上げ材にも自然素材を使っています。自然素材は呼吸をするため、家全体の空気が柔らかくなります。実際、見学会などの機会でお客様のお家に伺った際、入った瞬間から感じる木の香りと家全体がゆったりとした空気に包まれ、とても心地良く感じました。自然素材だからこその柔らかさを肌で感じ、気持ちも穏やかにのびのびと暮らしていただきたい、という思いがこめられており、それらすべて含めて「木の家」と呼んでいるのだといいます。
 

 
仕上げ材はお客様のお好みに合わせて選んでいただくことができます。たとえば床材。桧の無垢材をはじめ、ナラやチークなど様々な種類があり、ご提案の際にサンプルをお持ちしてお客様に質感を比べていただいくこともあります。選ぶ素材によって家の表情は変わります。ぜひお気に入りの素材を選んでいただき、自然素材ならではの経年変化も楽しんでいただきたいです。
 

 
現場で家づくりをしている職人さんも、長年木の家を共につくってきた職人さんばかりです。丁寧に、手際よく作業を進める姿はいつ見ても感動します。たとえば、「建て方」という工程。主要部材を一気に組み上げていく大工作業です。3ヶ月前に初めて建て方に立ち会ったのですが、大きな部材を組み上げていく力強い姿は本当に圧巻で、お客様の一生の住まいをひとつ一つ丁寧につくりあげていく光景を目の当たりにして、とても感動しました。
建て方のような大胆な作業の他にも、お客様が直接手に触れる造作家具や建具枠などの仕事はとても繊細で、いつもしみじみと見入ってしまいます。また、きれいに掃除の行き届いた現場からは家づくり対する真摯さと愛情がうかがえます。
 

 
数ある業種の中から大工さんを例に挙げましたが、現場には他にも、基礎屋さん、設備屋さん、左官屋さん、板金屋さんなど、様々な業種のたくさんの職人さんが関わります。いつも決まった職人さんに仕事をお願いしているため、長い付き合いの中で、阿部建設と職人さんとの間はもちろんですが、違った業種の職人さん同士にも信頼関係ができており、円滑にコミュニケーションをとりながら作業をされています。

 

入社する前は、漠然と、「なんだか温かみがあって素敵だなぁ・・・」と感じていた木の家でしたが、それは家をつくる人たちの思いや、積み重ねてきた信頼関係があってこそ成り立っているのだということを、身をもって感じました。歴史ある阿部建設の木の家づくりに対する思いを、私たち新入社員もしっかりと受け継いでいきたいと思っています。

設計・技術 若林

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