モデルハウス・ショールームの裏話2018.12.11

設計の大川です。今月のテーマは「モデルハウス・ショールームについて」。

 

阿部建設のモデルには、

「手しごとの家」

「黒川ヒュッテ」

「大森の木の家」

の3つがあります。

 

ホームページにはそれぞれの良さが十分紹介されていると思いますので、今回私からは、建築中の苦労話や、担当者目線のアピールポイントなど、普段は聞くことができない話をお伝えします。

(突然のインタビューにご協力いただいた先輩社員の皆さん、ありがとうございました!)
 

 
まずは「手しごとの家」。こちらは守山区にあります。設計は、建築家・泉幸甫さん。工事が始まってからは、担当の戸松が現場に付きっきりで監理をしていました。当時の話を聞いてみると「大変だった!」の一言。大変すぎてあまり覚えていないそうです。それもそのはず、手しごとの家が2016年の4月にオープンしてから、早いものでもうすぐ3年が経とうとしています。
 

 
施工当時は、本物の素材を使ったこだわりの設計を忠実に形にしなければいけないという責任と、モデルハウスオープン日までに必ず完成させなければいけないというあせりで、相当なプレッシャーだったようです。普段の住宅では1~2日で終わる建て方作業が4日間必要であったというエピソードからも、このモデルが別格であることがわかります。加工場がモデルハウスの敷地内にあったことで、すぐに材料の手配ができたことがせめてもの救いだった、と戸松は話していました。
 

 
また、手しごとの家と次に紹介する黒川ヒュッテは共にCLTを使った日本初のモデルです*。(写真の左端に写っているのが長さ4mのCLT、その横に比較対象として私が写っています)モデルハウス完工と同じタイミングで国からのお墨付きをもらっており、建築関係者からも注目されている建物です。

 
*在来木造軸組に構造用面材としてCLTを利用。JASを取得したCLTでは日本で初めて壁倍率の国土交通大臣認定、床倍率の指定性能評価機関認証を取得。
 

 
続いては「黒川ヒュッテ」。北区黒川にあります。普段私が働いているのがこちらです。リノベーションのショールーム兼、阿部建設の本社です。ショールーム奥が事務所スペースになっていて、ここでは設計・総務・経理等含めて15名ほどが勤務しています。リノベーションした空間では、お客様との打合せはもちろん、社内の会議などでも利用しています。また、阿部建設の社員みんなで時々料理を作って、飲んだり、食べたり、話したり、楽しく過ごす場所としても活躍してくれているんですよ。
 

 
改装中でも事務所はここしかないので、工事をしながら仕事をしないといけません。当時を知るみなさんに聞いてみると、「木の粉」と「改装前の片づけ」が大変だった、となかなか現実的な答えが返ってきました。
 

 
また、ショールームにある大きなキッチンは、家具屋さんの造作です。「石の塊のように見せたい」という設計意図から、納め方・寸法・材質等を職人さんと打ち合わせしながら決めていきました。結果、仕上がりはイメージ通り!ご来場のお客様にキッチンについて尋ねられることも多いので、皆さんにも好評かなと思います。どんなキッチンにしたいか、イメージを形にするのも私たちの仕事です。「こんなイメージ」というものがあれば、遠慮せずおっしゃってください!
 
ショールームには工事中の写真集が置いてあります。ビフォーアフターを比較できるので、お越しいただいた際は、こちらもぜひご覧ください。

 

 

最後は「大森の木の家」です。手しごとの家と同じ敷地内にあり、来年のオープンに向けて現在仕上げ作業に入っています。(上記とブログTOPは完成予想パース)以前あったモデルハウスの改修ですので、担当している斉藤からも「大変だよ。」と大型リフォーム物件ならではの苦労話がたくさん出てきました。

 

例えば、見せ場である大空間の鉄骨階段は、新築であれば建て方の工程の時に搬入できるのですが、今回のような改修ですと既に建物の屋根があるので吊上げての搬入ができません。約300㎏の重さがある階段を、なんと10人がかりで運んだそうです。また、リクシルの新商品、一枚引き込みサッシLWを設計に取り入れたはいいものの、こちらも4人がかりで運んで設置したとのことでした。
 

 
まだまだ工事中ですので、「大森の木の家」がどのように生まれ変わるのか、私も完成が待ち遠しいです。リニューアルオープンイベントも予定しておりますので、お楽しみに!

 

どれも完成までは、聞けば聞くほど「大変」なことがあったようです。完成した姿しか知らない私も、話を聞いて驚くことがたくさんありました。こんなつくり手の視点から、建物を見学してみるのもおもしろいかもしれませんね。
 
皆様のご来場をお待ちしております!

設計・技術 大川

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