パッシブデザイン – 光と⾵へのとりくみ2019.04.13

設計の斉藤です。

今月のテーマは「パッシブデザイン(光と⾵)へのとりくみ」についてです。

まず初めにパッシブデザインとは、
エアコンなどの機械に頼らず、太陽光・太陽熱エネルギーや自然風といった自然エネルギーを利用して、快適な住まいづくりをしようとする設計手法のことを言います。
光や風を上手に活用して冬場は暖かく、夏場は涼しくする事で、電気やガスの使用量を減らして省エネで快適な暮らしが実現できます。

 

具体的に外気温の影響を受けずに年間を通して快適な室温を保つ為には「断熱・気密性」が重要となります。
阿部建設の家ではHEAT20 (2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会)G1グレードを最低基準として熱損失を抑制する事で、エアコンなどの使用を減らしても室温を確保できます。

次に開口部の設計が重要なポイントとなります。
窓の大きさ、位置、方位、ガラス、サッシの仕様に関する条件で影響されます。
窓を大きくすることは、冬場には日射熱が取得できますが、
夏場は室内が暑くなるのを防ぐため、すだれなどを設置し、開口部からの日射を遮りる必要があります。軒の出を長くすることも対策の一つとなります。

 

 

ポイントの中でも、風がきちんと抜ける家にすることも大切にしています。
まずは地域の季節ごとの風向きを知ることから始めます。
それを踏まえながら、敷地の周囲にある建物・公園や川などの状況を確認して、季節や時間に応じてどのような風が吹くのかを把握していきます。
風の動きや日射を考えながら、開口部の配置や種類を決めていきます。

 

 

そして平面的な動きだけではなく、立体的に考えていくことも重要になります。
風通しをよくするには「入口」と「出口」の窓を考えます。
対角線上に窓を設けることは、有効な工夫の一つで部屋の角の空気が淀みにくくなります。
風は温度差により上下方向にも抜けます。
吹抜けやトップライトなどを設置することで、高さの違う窓となり風通しがよくなり室内を涼しくすることにも有効になります。さらに、太陽の光を取り込み、
明るい室内になってとても気持ちの良い空間となります。

 

太陽の光を室内に取り入れることで日中、照明の利用を減らす事で省エネにもなります。
ただし、開口部は、熱を得たり、熱が逃げたりしやすい部分ですので、適切に設けることが重要となります。

 

以上のように、住まいづくりにあたっては多くの技術や知恵が組み合わせられています。
パッシブデザインの考え方自体はとてもシンプルですので、モデルハウスや見学会に参加する機会がありましたら阿部建設の家の光や風のとりくみを体感してみて下さい。

設計 斉藤

この記事をシェアする

関連するブログ記事

ブログトップに戻る