自然素材と共に暮らす2023.08.30

阿部建設では、さまざまな素材をお客さまの好みやご要望に合わせてご提案しています。特に無垢材や漆喰などの自然素材は昔から使うことも多く、阿部建設の家づくりの特徴のひとつでもあります。今回はそんな自然素材に関するある出来事のお話しです。
 

 
私が担当させていただいたお施主さまが希望されたイメージは、全体をダークトーンでまとめた落ち着きのある空間でした。壁・床・天井、それぞれの素材と色味をどうコーディネートしていくか。お施主さまのご要望も伺いながら、マニッシュな雰囲気に合うよう床材にはチークをご提案しました。
 

 
無垢材の特性は一本一本異なる表情の豊かさ。それが自然素材の味わいであるのは言うまでもなく、みなさんもご存じかと思います。数ある樹種の中でもチークの床材は、見た目の美しさと経年変化が魅力的で、弊社でも採用の数が一番多い材種です。また産地や種類もさまざまで、モデルハウス【手しごとの家】の床材ではミャンマーチークを採用しています。
 

 
さて、仕様打ち合わせでチークの採用が決まりいよいよ着工へ。しかし、施工後にお施主さまからチークの“色ムラ”についてご指摘をいただきました。これまでもたくさんのお住まいで採用してきましたが、この“色ムラ”についてご質問をいただくことは初めてでした。
 
お施主さまが気になったことは、
「同じ材にも関わらず全体的に色の濃淡がはっきりと分かれていること」
「スジやシミのような模様が所々に出ている」
という点でした。
 
気になる部分やイメージされていたものはお施主さまの感覚によってさまざまです。
そこで、改めてチークの特性について調べてみました。
 

 

チークは非常に多くの油分を含んだ木材です。加工後に空気に触れたり、内部に含まれる油分が表面に出てくることで独特の色に変化し、これこそが経年後が美しいと呼ばれるチークの特長です。
 
施工直後はチークの色味に大きな違いが出るため、隣同士の色の違いが気になる場合もあるかと思います。特に今回はユニタイプ(短い材料を縦方向につないだ無垢フローリング)を採用しているためなおさらです。経年変化によって色合いは同じようなトーンに変化していき、色の違いは徐々に目立たなくなっていきます。
 

 
また、若々しいチークは、明るめから黒に近い茶色まで幅広い色味の中に、細いスジやシミのような模様がところどころに現れます。これは悪品ではなく、この色の差もチークの特徴です。時間の経過と共にこのスジやシミの色ムラも薄れていきます。
 

 
チーク材は、施工時よりも経年変化によって生まれる高級感と重厚感が魅力です。なので、今回のように施工時にお施主さまが感じた疑問は当然のことかもしれません。完成後〜経年後まで、材の特性を事前に詳しくご説明することでその魅力をより深く知っていただき、イメージの相違を少しでも減らしていければと感じました。
 
自然素材は、経年を愉しむことができる素材です。また、家具が入ることで印象もガラリと変わります。ぜひ長い目で見ながらその変化を愉しんでいただければと思います。
 
 

設計 吉本

この記事をシェアする

関連するブログ記事

ブログトップに戻る