住まいの「品質」にもこだわります!2024.04.24

縁あって新卒で阿部建設に入社してから、はや24年。
若手のスタッフもたくさん入社し、気がつけばいわゆる“ベテラン”と呼ばれる立場になっていました。
 
現在は工事部の部長として、主に現場管理の責任者をしています。高い施工品質を保ちつつ、職人さんが安全に作業できるよう日々業務に努めています。
 

 
さて、阿部建設の特徴でよく挙げられるのは「自然素材」や「耐震性」「年間24棟」「100年超の歴史」などが多いのですが、実は「施工品質や高い技術力」も自信をもっておすすめできる特徴のひとつです。私自身も、阿部建設で自邸を建てています。これまでたくさんの現場を見てきたなかで、現場に対する意識の高さは他社に負けないところだと思っています。
 

 
情報化社会の今、間取りやデザインなど、目で見える情報は簡単に手に入りますが、「工事中のこと」「施工品質」については分からない…という方も多いのではないでしょうか?いくら提案が良くてデザインが素敵でも、実際の施工はイマイチだったなんてことにはしたくないですよね。
 
今特に課題となっているのは、建築現場における「品質や施工精度」のバラツキです。職人の技量や現場担当者によって差が出てしまう。昨今の職人の人手不足などの影響もこれに拍車をかけているように感じます。
 

 
この問題を解決するために阿部建設では、自社で独自の基準をまとめて施工手順の標準化を行いました。担当する職人の熟練度や現場担当の経験値に関係なく一定の品質基準を満たせるように、「標準施工手引書」を作成。品質のバラツキが少ない現場を目指しています!
 
ところで、みなさんは家が一棟建つまでにはさまざまな検査や監査があることをご存知でしょうか?
例えば、①行政による建築確認検査②認可法人による瑕疵保険検査③職人による自主検査④現場担当による検査などです。
 
詳しく見ていきましょう!
 


①建築確認検査
建築物を新築、増築、改築、移転、または、大規模の修繕・模様替、用途変更の際に、建築基準法とその他の法令に適合していることを設計図書などで確認する「計画時の建築確認」、工事中の現場で確認する「中間検査」、「完了検査」を指します。


②認可法人による、瑕疵保険検査
構造耐力上主要な部分及び地盤と、雨水の浸入を防止する部分の検査を行います。


 
上記2つは法令上で定められている検査で、どちらも第三者機関が検査を行います。信頼度は高くなりますが現場での検査領域は必要最小限です。
 

 
そこで力を入れたのが、③④の自主検査です。しかしただ単に、職人や現場担当による検査を強化しましょう!というだけでは改善には今ひとつ。「これは○で、これは×」という判断基準は曖昧のままです。
 
何か策はないかと考え導入したのが(株)NEXTSTAGEのヒンシツ監査サービスです。「品質基準を体系化し、施工現場の本質的な可視化とナレッジ化」の実現を目的としています。
 

 
具体的には、前述の「標準施工手引書」を現場に入る全ての職人、業者、担当者が情報共有し、施工手順と品質を均一化すること。また、工事の進行において重要なタイミング、さらにそれ以上工事が進むと内容が確認できなくなる手前の段階(仮に不具合があっても改善が出来るタイミング)で、第三者監査を行います。①②と比べて監査の内容とタイミングも一気に増えます。
内容は下記の通りです。
 
1.基礎配筋監査
2.基礎立上り型枠後監査
3.土台据付後監査
4.上棟後屋根防水監査
5.躯体構造監査
6.躯体防水監査
7.壁及び屋根断熱監査
 
監査の内容は、「標準施工手引書」の内容に基づいて認定現場監査士による第三者の視点から公正に判断してもらいます。もちろんすべてが○と判断されるわけではなく、基準が満たされない場合には×と判断されます。×と判断された場合は評価内容をしっかりと改善することで、一定の基準を満たした高品質な住宅ができあがります。監査で指摘を受ける内容を職人や現場担当で共有し改善することで、それぞれのスキルが底上げされる施工側にとっても良いシステムです。
 

 

 
基本的に工事は“待ったなし”で進行していくため、後戻りできるタイミングで是正ができることは大きなメリットです。加えて、完成すると確認できなくなってしまう部分の品質が確保できることも大切なポイントです。
 
お引渡し時には作成した“現場監査記録書”をお渡ししています。(上の写真が実際の記録書の一部です)工事過程の記録を目に見えるかたちで確認できれば、お施主さまにもより安心していただけるかなと思っています。
 

 
多くの人の手が加わって住まいはつくられます。その品質を一定基準に維持することは簡単なことではありません。さまざまな手段を講じながら、より良い品質の住まいのご提供とお客様の安心につながる取り組みをこれからも続けていきます。

 
 

工事部 戸松

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