阿部建設で自邸を建てました2024.09.04

設計の八代です。今回は私が阿部建設で建てた自邸のお話です。
 
さて、今週末の9月7、8日に開催されるオーナー様宅見学会の会場こそ、私自身が設計・施工管理を行なった自邸です。
●見学会の詳細はこちら。ご予約受付中です!
 

 
私が自邸の建築計画を立て始めたのが4年前、ちょうど子どもが生まれるという大きな変化の時でした。
家族が増えることを見据えて、実家の南側の土地を建設地に選びました。実家とほどよい距離を保ちながらも援助を受けやすいというメリットがある一方で、新しい家が建つことで実家の日当たりが悪くなる、交通量の多い西側道路からの騒音も気になる、という懸念事項もありました。これらの問題をどう解決したのか、住まいのみどころ、住み心地とあわせてご紹介していきます。
 

アプローチから玄関まで、自然を感じるデザインに


まずは玄関から。利便性とデザイン性を兼ね備えた駐車場〜玄関まわりは、自然豊かな印象になるよう設計しました。
 
 
アプローチには緑化ブロックを使用。正面と側面には自然な風合いの木の塀を設置し、反対の側面には石タイルの外壁と植栽を施しています。
 

 

 
玄関から外を見たカットです。窓から視線が外へと抜けていきます。玄関の中まで外壁と同じ石タイルを使用することで、落ち着いた明るさの中にも高級感を感じさせるデザインにしました。空間全体をやや暗めに仕上げることで、ここから繋がるLDKの開放感をさらに強く引き出す効果ももたせました。
 

 
三方下屋による重厚感のある外観


建物の外観は三方に下屋を回すことで重厚感を演出しています。屋根の広がりによって重心が下がり、建物全体に安定感が生まれます。屋根が低くなることで実家の日当たり問題も解決!周辺環境との調和にも配慮したデザインです。
 

 
広々としたLDK


18.5帖のLDKには、より広く感じさせるための工夫を施しています。高さを2.2mと低めに設定した天井の板張り仕上げは、外の軒まで続きます。テラスとの繋がりも含めて「水平方向の広がり」を最大限引き出す設計です。
 
 
リビングはソファーを置かず畳スペースを設けています。家具を最小限に、また、造作家具で統一感のあるデザインにすることで、より広くまとまりのある空間に仕上がりました。
 

懸念事項であった騒音ですが、LDKを西側道路から離れた位置にレイアウトすることで解決しました。道路との間にガレージやトイレ、階段室などを配しワンクッション置くことで、リビングで過ごしていても車の音はほとんど気になりません。
 
子どもを見守る設計


家の中心に設けたキッチンからは、子どもが遊ぶ畳スペースやお庭が見渡せるようになっています。今3歳の我が子は、まだまだ目が離せません。家事をしながらでも子どもの様子がわかるキッチンの配置は重要なポイントでした。ダイニングテーブルとも近いので、子どものお世話をしながらキッチンに立てます。
 

 

また、お庭はぐるりと木塀で囲い、子どもが安全に遊べる環境を整えています。公園まで行かなくても、家の庭が遊び場になるのは嬉しいですね。
 
階段下スペースの活用


階段下は収納スペースとして活用し、家全体の収納力を高めています。勝手口のある土間から使えるので、何かと便利。ぜひ現地でご覧ください!
 

我が家の洗濯動線


洗面室からランドリールーム、物干し場へとスムーズに移動ができる「洗濯動線」を設計しました。家事の効率が上がったと家族からも好評です。
 

 

 
将来的に寝室への変更が可能なガレージ


ガレージは将来的に寝室に変更できるように設計しました。今は寝室は2階ですが、1階で完結する平屋暮らしも可能に。これからの家族構成の変化にも柔軟に対応できます。この多目的な利用は、住まいの長期的な価値を高める工夫の一つです。
 

 
個室の設計


個室は最小限の広さに抑え、それぞれの部屋が効率的に使えるように計画しました。プライベートな空間を確保しつつ、限られた空間を無駄なく活用しています。
 

この家での生活を始めてから、家族や友人と過ごす時間が格段に増えました。特に、広々としたLDKや美しく手入れされた庭では、日々の疲れを忘れて大切な人たちとの楽しいひとときを過ごしています。部屋に閉じこもることが少なくなり、テレビを見る時間も自然と減りました。
 
また、妻は洗濯動線に特に満足しています。洗濯物を干し、たたんで収納するまでの一連の作業が同じ場所で完結できるため、「すごく楽になった」と喜んでいます。日常生活の小さなストレスがなくなり、やってよかったなと思います。
 

もう一つ、長期的な視点で見たときに満足度の高いポイントは「深い軒」です。軒が十分にあることで、雨でも窓や外壁が濡れることが少なく、メンテナンスや維持管理の負担がグッと抑えられます。頻繁に行う必要のある外壁の清掃が少なくなり、長期的に家を保持する上で大きなメリットとなっています。
 

自邸を建ててみて、ディテールまで考え抜いた設計や機能が実際の生活でいかに役立っているかを日々実感しています。“家を建てる”というのは単に住む場所をつくることではなく、生活そのものを豊かにする“暮らし”をつくることだと思います。家族が楽しく過ごし安らげる場があるということは、自分にとってとても大きな支えになっています。

 
太陽光発電、全館空調、電気代、UA値などの性能については、また別の機会で(もしくは見学会で)ご紹介できればと思っています!
 
 

設計 八代

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