先月の25日、30日に障がい者生活介護事業所の完成見学会を開催しました。
多くの方にご来場いただき、ありがとうございました。
ご依頼主である特定非営利活動法人 福祉発信基地 友の家様は、清須市阿原の「生活介護事業所ほしのみや」で生活介護事業を行われていましたが、利用者が増えて手狭になったため、2年前に移転のご相談を受けました。農転の手続き申請や、補助金取得も含めてトータルでサポートさせていただき、この度竣工を迎えました。
阿部建設では『施設は住宅の延長である』という考えのもと、断熱・気密や耐震・制震性能、自然素材の利用、またバリアフリーなど、人々が安心・快適に利用できる、ぬくもりが感じられる施設づくりを大切にしています。
こちらの建物も大きなコンセプトはそのまま、利用者の皆さんやスタッフの皆さんにとって、使いやすく心地良い空間となるよう、フルオーダーでご要望をかたちにしました。
建物の特徴のひとつとして、“外と繋がる工夫”を施しています。敷地が北東に開けた角地だったため、東面には大きな掃き出し窓とハイサイドライト(高窓)を、中からは利用者さんがサンデッキへ気軽に外に出られるようにフラットサッシを採用。開放的で地域に開かれた建物となっています。
出入り口には大型のキャノピーを設け、送迎時に雨に濡れないよう配慮。格子の壁が風除けと目隠しの役割を果たしながら、ほどよく光と風を取り込みます。
中に入ると、平屋の屋根を利用したダイナミックな勾配天井の多目的室と訓練室があります。高い天井のトップライトから差し込む光が、より一層開放的で気持ちの良い空間をつくります。
来場された方からは「面積以上に広く感じるね」「贅沢な広さだよ」と好評でした。
こちらの施設にも空気式の床暖房を採用しています。住宅と同様に高気密・高断熱仕様で設計されているので、部屋ごとの温度差がなく冬の快適さが違います。この快適さはぜひ、モデルルームや見学会で体験していただきたいです。これからの季節は特にその良さを実感できると思います!
多くの人が出入りする施設建築もやはり、阿部建設の家づくりに対する考え方と基本は同じです。利用者さんだけでなく、そこで働くスタッフの方も安心して快適に過ごせる空間をこれからもご提案していきたいと思います。
最後になりますが、開所直前にも関わらず、見学会にご協力いただきました福祉発信基地友の家様、誠にありがとうございました。
設計 前田