「弓道場のある家」オーナー様宅見学会を開催しました2024.11.20

今月11月2日、愛知県豊田市にてオーナー様見学会が行われました。
2022年10月に完成したお住まいです。
 
暮らしがスタートしてから2年、かつ設計中にご出産されたお子様がいるにも関わらず、お家の中は大変きれいにされており正直ビックリしました。下の写真は工事中に頂いたメモの一つ。そこには収納の棚に入れる箱のサイズと個数がビッシリと書かれていました。お引き渡し時には棚のみの収納が、今はメモ通りに箱が並んでおり、この光景に私はひっそりと1人感動してしまいました(笑)。
 

こちらのお住まいの特徴はなんと言ってもご夫婦共に弓道をされており、『弓道場』が併設されているということです。西は弓道場、東は住居部分となっており、玄関を真ん中に配置しています。
 
約260坪という広大な敷地でしたが、
①弓道を行うスペースを確保するために射位から的までは28mを確保すること。
 


②2階にある幅4,55mの家族が集うデスクスペースを、北側隣地の森のような緑と正対させるため、建物を斜めに振る。

この二つの条件を考えると、実は広大に見える敷地もギリギリのサイズでした。
住居部分を斜めに振ることで生まれた北の余剰スペースは、玄関を入って正面の大開口から見える植栽スペースに。こちらの玄関スペースは用途の違う「居住空間と弓道場」、角度の異なる「二つの建物」を繋ぐ緩衝帯の役割を果たしています。
 
居住空間のコンセプトは、ズバリ『コンパクトで合理的なお家』です。
廊下は実質ゼロです。直線階段の下の高い所は冷蔵庫、低い所はルンバ基地、真ん中はリビング収納と洗面収納で半々と。「本当に合理的だなぁ」と自分でもしみじみ思いました(笑)。
 



見学会の際に「リビングにダウンライトがない」という話になりました。
居心地をよくするため重心を下げる。重心を下げるため天井には照明をつけない。つけてもペンダントや間接照明のみ。天井は間接照明のリフレクターですね。
いざやってみようとすると、暗くないかな?と不安になるものです。が、念のため目立たない所にスタンドライト用のコンセントを予備で設けておいて、あとは勢いです!(笑)
結果的にはスタンドライトは必要なかったようで、ホッと一安心でした。
当社の設計は基本ほんのり暗くが多いように思います。谷崎潤一郎の『陰翳礼讃』などご一読頂いてからぜひお越しくださいませ。
 


日々気持ちよく過ごされている暮らしの様子が分かり良かったです。
時を重ねた空間の変化、お子様がどのように過ごされ成長していくのかとても楽しみです。
 
 

設計 中村

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