【住まいの性能を考える】その③ 気密測定ってどうやるの?2017.11.29

実際に気密測定はどうやって行うのでしょうか?お引き渡し前のお住まいで実際行われた測定の様子です。

 

大前提として、この測定は専門的な知識が必要とされるため「気密測定技能者」という資格を持つ者によって行います。(社内には10名ほど資格保有者がいます。)

 


まずは、サッシなどを全て閉じ、吸気口や換気扇のダクトなど「必要な隙間」を塞ぐことで密閉した状態をつくります。

 

そして、使用する機械はこちら。住宅気密測定器「ドクタードルフィン」。

右側の大きな筒のようなものが送風機です。これで建物の中の空気を外に出し、室内の空気圧を減らすことで室内と外の間に気圧差が生じ、隙間から空気が入ってきます。外に出した空気の量と室内外の気圧差を計測することで隙間の面積が算出され、C値の値を導き出すことができます。

 

「低気密=隙間が多い」:室内の空気を外に出してもすぐに隙間から空気が入ってしまうので、室内の気圧に大きな変化はありません。

「高気密=隙間が少ない」:小さな隙間しか空いていないため空気の流入が少なく、室内の気圧は低くなります。

 


測定は、送風の量を調整しながら1件あたり3回行います。今回のお住まいは3回とも全て0.8㎠/㎡以下の計測結果となり、お客様がご希望されていた高い気密性能が出ました。このように数値として表れるので、実際の性能レベルを自分の目で確かめることができます。安心できますよね。
*阿部建設ではお客様のご希望に応じて気密測定を行っています。(有償)

 

次回は気密住宅のまとめです。

 

設計 斉藤

 

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