狭小地で豊かに暮らす家づくり <前編>2024.09.11

最近ご相談をいただくことの多い【狭小地】での家づくり。
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狭小地と聞くと、「狭くて家づくりには向かないのでは?」と選択肢から外される方も多いかもしれませんが、決してデメリットばかりではなく、設計の工夫次第では理想に近い家づくりも実現できます。今回は、前編・後編に分けて詳しく解説していきます。
 
まずは皆さんが耳にすることも多い、デメリットから見ていきます。
 
1.スペースの制約がある


狭小地はその名の通り、一般的な広さの住宅に比べ、居住スペースが限られてきます。そのため、家具の配置や日常の動線に制約が生じることがあります。やはり大人数での暮らしには向いていませんし、特に小さなお子様のいるご家庭は、成長につれて生活空間が手狭に感じる可能性も出てきます。
また、家族構成やライフスタイルの変化に応じて増築や改築をしたい、となった場合、限られたスペースのなかで希望のプランを実現するのが難しいこともあります。
 

2.プライバシーの問題


都市部に建てられることが多いため、隣家との距離が近く、音や視線が気になることも…。窓の位置や大きさに工夫が必要なケースも多くみられます。
 

3.採光や通風の確保が難しい


隣家との距離が近いため、日当たりや風通しが悪くなることがあります。特に都市部では、周囲に高い建物が建っている場合も多く、採光や通風を確保するために十分な検討と配慮が必要です。
 

4.心理的な圧迫感


極端に狭い空間などで生活することは、人によっては圧迫感やストレスを感じることがあります。特に広い空間で生活してきた方などは、慣れるまでに時間がかかったり、適応すること自体が難しい可能性もあります。
 

5.目に見えない建築コスト


工事の機材や工事車両を置く場所が敷地内に確保できず、別で用地を手配しなければいけないケースもあります。その分費用が発生し、コストアップの要因にもなります。
 

6.資産価値の不確実性


土地の形状や立地条件は、資産価値に大きく影響することも。そのため、土地の面積が小さい狭小物件は将来的な資産価値が不安定な場合があります。
 

 
では、メリットを見ていきましょう。意外にも多くあります。
 
1.コストの節約


土地面積が小さいため、土地の購入費用や建築費用が抑えられます。また、比較的都市部に多い立地なので最寄り駅などへのアクセスも良く、“高額なエリアの土地を相場より安く購入できる”といった価格メリットもあります。
 

2.維持管理がしやすい


コンパクトな建物なので、掃除やメンテナンスが比較的簡単で、家事の時間や労力を節約できます。また、後々の修繕やリフォームの費用を抑えられることも多いです。
 
3.生活の利便性が高い


都市の中心部や交通の便が良いエリアで販売されていることが多いため、通勤や買い物、レジャー施設などへのアクセスも◎。徒歩圏内で必要な物が揃う、利便性の高い立地が多くあります。
 

4.お財布にも優しい、エコロジーな暮らし


小さな家は自然に省エネルギー化が進みます。冷暖房にかかるエネルギー消費が少なくなり光熱費も削減。環境にもお財布にも優しい暮らしが実現します。
 
5.創造的なデザインを生む


狭小地では限られたスペースを有効に活用するために、工夫されたレイアウトや収納スペースが必要となります。そのため、土地形状を活かした独創的なデザインが生まれることもあります。
 

6.シンプルな生活ができる


スペースが限られているため、自然と物を減らすことが求められミニマルな生活が実践しやすくなります。物に縛られない暮らしがしたい人にとって、狭小地は理想的な環境と言えるかもしれません。
 

7.工夫次第でプライバシーの確保も可能に


狭小地でもプライバシーを重視した設計が可能です。設計の工夫次第では外部からの視線を効果的に遮ることもできます。
 

 
狭小地は、一般的な広さの敷地に比べ割安で販売している場合もあります。立地(駅近など)を重視して土地探しをされている方にとっては、土地代を抑えながら建物にしっかりとコストをかけられることも大きな魅力ではないでしょうか。
後編では、狭小地で住宅を設計する上でのポイントをご紹介したいと思います。

 
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設計 佐藤

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