入社して5年。初めて自分が担当した物件の撮影に立ち会ってきました!
本格的なお引越しの前に…ということで迎えた撮影当日。
何度も足を運んだがらんどうだった現場には家電やインテリアが並んでおり、少しずつ“暮らし”というものが見えてきて、とても感慨深い気持ちになりました。中でもお子さんのために置かれた小さな机と椅子がとても可愛らしく、そんなところからもぬくもりが感じられました。
こちらのお住まいの特徴は、薩摩中霧島壁、桧を採用した和の落ち着きが感じられる“長く愛される空間”です。家具やインテリアによってどんな雰囲気にも変えられる柔軟性があるので、ご家族の成長や気分によってインテリアを増やしたり入れ替えたり。ガラッと変わる空間の雰囲気、コーディネートする時間も楽しいひと時になれば…。それとあわせて、時が経つにつれて深みを増していく自然素材の変化も楽しみの一つにしてもらえたらと思い設計しました。
撮影当日は、さまざまな角度から撮影を行いました。窓枠の納まり、ラインを揃えたカウンター、窓からの緑の切り取り方、間接照明の配置…。ディテールにこだわり、工夫を凝らして出来上がった空間は、壁面が立体的にかつ美しく照らされ、どのカットも絵になるような写真が撮れました。写真一枚一枚に込められた空間の美しさを感じてもらえると嬉しいです。
別日にはライターさんと一緒に取材にもお伺いしました。こだわったポイントや、実際に住んでみての感想、これから家づくりを考えている方へのアドバイスなどをお聞きしました。
今回のお施主様は、特に「雰囲気」や「デザイン」にこだわりをお持ちでした。例えば、障子のデザインや、家全体を「和」を取り入れた落ち着きのある雰囲気に仕上げたい、洗面の壁タイルはこんなものを入れたい、などなど。私自身もお施主様と同様に「雰囲気」や「デザイン」にこだわりがあったので、お施主様の気持ちに寄り添いながら自分なりの提案をしていこうと思い設計を進めました。最終的に「ほとんど志水さんが提案してくださった内容が理想通りで、言わなくてもこちらの要望を汲み取ってくれたのが嬉しかった」と言っていただけた時は、この仕事のやりがいを感じた瞬間でもありました。
12月から本格的にご生活をスタートされたそうですが、以前住んでいたお家よりも暖かくこの時期でも暖房を使わない日があるそうです。快適に過ごされているという環境の変化をお聞きして、ホッと一安心です。また、水回りの動線がスムーズで、キッチンからクローゼット、トイレ、洗面所、脱衣室と行き止まりなく回遊できるのがとても使い勝手が良く、気に入っていただけたとのこと。試行錯誤しながら考えた細かな部分への気配りが、しっかりと実際の暮らしの快適さに繋がっていることを実感しました。
また、お施主様から貴重なご意見もいただきました。それは「もう少しコンセントを増やしておけば良かった」ということです。見え方を気にしすぎて目立たない位置に配置した結果、実際に使ってみて不便に感じたことがあったとのこと。私自身の反省点として受け止めなければいけません。これから家づくりをお考えの方にとっても大切なポイントになるかと思います。今後は意匠性と使いやすさ、どちらも意識した「いい塩梅」の提案ができるように心がけていきたいと思います。
設計から施工まで一から担当した初物件の撮影・取材に立ち会えて、大変貴重な経験となりました。まだまだ未熟で至らない点もあるので、もっともっと勉強し、お客様に喜んでいただけるような楽しい家づくりがでご提供できるよう日々精進していきます!
設計 志水