半屋外のすすめ2026.09.02

こんにちは、設計の三宅です。
40℃近くあった猛暑も落ち着き、夕方ごろになると気持ちいい風が吹くようになってきました。
そんなときに家の窓を開けると、外からの風が通り抜け、エアコンの風では感じなかった気持ちよさが味わえます。

連日の暑さに「空調の効いた室内が快適!」と思っていましたが、ふと自然の風にふれると、やはり外の空気や季節を感じる心地よさも素晴らしいなあと気づかされます。

そんな外を感じながら、家の中のように落ち着ける空間。
外と内をつなぐ中間領域のことを、私たちは「半屋外空間」と呼んでいます。
今回は、半屋外空間のバリエーションをご紹介できればと思います。

 

①深い軒

日本人になじみのある半屋外といえば縁側。ベーシックな半屋外スタイルです。
まず半屋外空間に必要なのは、屋根がかかっていること。
深い軒があることで、夏の暑い日差しを遮り快適に過ごすことができます。

屋外として開放的に使ったり、室内の延長としてくつろいだり。
軒の深さ・ウッドデッキの広さを操作することで、趣の異なる半屋外空間になります。

 

② “軽く” 囲う

①の軒に加えて、空間の左右をウッドデッキや壁で囲うと、よりプライベートな半屋外空間になります。
半屋外空間は、屋根をかけて、ウッドデッキをつくれば完成!というわけではありません。
周囲からの視線や、隣地のエコキュート・室外機など、暮らしてみると気になる部分はたくさんあります。

どこを見ても素敵な景色が広がるリラックス空間をつくるため、壁やフェンスを建てることで、結果的にプライベートな半屋外空間ができあがります。

③ “しっかり” 囲う

都市部の住宅地になると、①②のように開放的な半屋外空間がつくれないこともしばしば。
こちらのお住まいは、それを逆手にとって完全プライベートな半屋外空間に。
水回りに併設させることで、お風呂上りにお酒を飲んだり、ヨガをしたり、また雨にぬれずに外干しもできるような、実用性も兼ね備えた空間になっています。
まわりを建物に囲まれている土地でも実現できる、プライベート性の高い半屋外空間です。

④室内に外を取り込む

最後にご紹介するのは、今までとは違った半屋外空間です。
こちらは、広島のホテル「LOG」にあるカフェです。

古いアパートを改修したカフェなので、サッシは木製で、昔ながらのシングルガラス。
内装は、床・壁・天井、ベンチにいたるまで、ざらざらと手触りのある左官仕上げになっています。

私たちは無意識のなかで、屋外は土や樹皮のようにざらざら、屋内はフローリングやプラスチックのようにつるつるしている、というイメージを持っています。

そんなイメージのなかで、体に触れる壁やベンチがざらざらしていると、室内にいながら、屋外の雰囲気を感じます。

隙間風が来そうなレトロな窓のおかげで、陽の光が入ってくると温まり、曇ると少し寒さを感じる。
今までの半屋外空間と違い、室内にいながら外の時間の移ろいを感じられる、特別な半屋外空間です。

以上、今回は4つの半屋外空間をご紹介しました。
敷地条件や間取り、どんな空間を求められるかによって、今回ご紹介した手法を使っても、できあがる空間は千差万別です。

あなたは半屋外で、どんなことをしてみたいですか?

 

設計 三宅

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