定期点検でよく訊かれる“無垢材”のメンテナンスについて2022.12.01

阿部建設では現在、毎年400件ほどのオーナー様宅の定期点検に伺っています。自然素材が使われた住まいが多いため、点検時にメンテナンスについてよく質問をいただきます。今回はその中でも訊かれることの多い、無垢フローリングと木製デッキや外部木部のお手入れ方法についてお話しします。
 

 
無垢フローリングのお手入れ方法


桧、杉、ナラ、チーク、クリなど、針葉樹から広葉樹まで樹種は幅広く数も多いため、表情や硬さ、つくりだす空間の雰囲気もさまざまです。日々の暮らしの中でも共通して注意しなければいけないことは、脱衣室やキッチンなどに使う“フロアマット”の敷きっぱなしです。無垢フローリングは湿気に弱いので、水分が多く含まれた状態が続くとカビの原因になります。水分はこまめにふき取り、使用後はマットをあげておく。部屋全体の風通しを良くするなど、湿気を取り除く環境づくりをおすすめします。
 

 
また、無垢材の特徴としてキズのつきやすさが挙げられます。(樹種によってつきやすいもの、つきにくいものがあります)小さなキズであれば、紙ヤスリ(300番程度)で消えます。表面の木肌がめくれるため色は変わりますが、時間が経つと次第に馴染んでいきます。これは無垢材ならではのメリットでもあります。
 

 
キズ対策として有効なのはワックスがけです。床全体を保護することで、細かなキズがつきにくくなります。ワックスでおすすめなのは、アウロのメンテナンス用ワックスです。バケツの水に少量を添加し床を水拭きするだけで「クリーニング効果」と「ワックス効果」が同時に得られる人気商品です。天然成分だけで出来ているため、小さなお子さまやペットがいるご家庭などでも使われています。
 
AURO Nr.431 フロアー用ワックス

 
家全体を一気にワックスがけして翌年以降はワックスがけをしない、というご家庭も多いのですが、なるべくこまめにかけることが理想です。上記のような日常的に使用できるものを使ったり、1年に2~3か所ずつ、小さい面積をローテーションしながらワックスがけを習慣づけするのもおすすめです。
 

 
 
木製デッキや外部木部のお手入れ方法


外部の木部は1~2年に一回、撥水効果のある塗料での塗装がおすすめです。塗料でおすすめなのは、木材保護塗料のノンロットシリーズです。
 
●ノンロット
「塗膜を作らず木材が本来持つ調湿性を生かす」という新しい発想から開発された商品で、木肌を活かしながら、「耐UV」「撥水」「防腐・防カビ・防虫」の三つの性能でしっかり木材を守ってくれます。
 

 
●塗装手順
表面の汚れをヤスリで落とし、塗料を2~3回程度塗ります。(木の劣化状況によって塗装の回数を増やします)ヤスリがけは状態に応じて省いてもOKです。長持ちさせる秘訣は「習慣的に塗装すること」。これによって数年後に大きな差が生まれます!

 
また、プロに頼むのも一つの選択です。
 
例:シミが少なく表面のカビ、汚れが目立つ場合
①電動ヤスリでカビ、汚れを落とす

 
②塗装

 
③塗装完了

 
例:黒ずんだシミが目立つ場合
①薬品でシミ抜き(木の色を出してから塗装を行います)


 
②塗装

 
③塗装完了

 
無垢材ならでは、木ならではの風合いを長持ちさせるために、ぜひ楽しみながらメンテナンスしてみてください。プロ仕様のメンテナンスのご依頼は阿部建設まで!
 
ウッドデッキ・メンテナンスについてはこちらのブログでもご紹介しています。「手をかけて、愛着のわく我が家に」
 
 

施設建築・リフォーム部・設計/お客様サポート  中村

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