こんにちは!設計の磯村です。
入社して間もなく書いた自己紹介ブログわたくし生まれも育ちもから4か月。だいぶ仕事にも慣れてきた今回は、私が担当しています新築物件の着工から上棟までの様子をレポートします!
6月に着工したI様邸。阿部建設に入社してはじめて現場を担当させていただくことになりました。工事期間はおよそ6ヶ月を予定しています。
まず最初の工程は、建物の下のコンクリート部分をつくる「基礎工事」です。
こちら着工前の更地の状態のお土地です。
不動産あるあるですが、更地の状態が長いと写真の右側のように雑草がスクスクと育ち、場合によってはまるでジャングルのようになってしまうこともあります。雑草もある程度取り除きながら工事を進めていきます!
土を掘ったあとは平面をつくるコンクリート(通称捨てコン)を打設し、砂利を敷いて地面からの湿気を防ぐ防湿シートを被せます。捨てコンから地盤面までの高さを考えて、建物〜前面道路までの高低差や周りの土とのレベル差を目視で確認します。
次に捨てコンに枠を建て、基礎の骨となる鉄筋を組んでいきます。ここまで来ると建物のかたちがうっすらと見えてきますね。
立ち上がり部分にもコンクリートを打設し、基礎工事が完了しました。私個人としてはこの状態の現場が綺麗さっぱりとしており一番好きなのですが、そうは言っていられないので工事を進めます(笑)
基礎コンクリートの上にくるのは、建物の一番下の木材「土台」です。よくテレビなどでは基礎部分を指して「土台」と言っていますが、厳密に言えばこれが「土台」です。
そのあとはいよいよ上棟です。
建物の主要な構造材を組み立てていく「建て方(たてかた)」の最後に、屋根を支える棟木(むなぎ)と呼ばれる木材を取り付けます。「棟」の木を「上」げることから「上棟(じょうとう)」や「棟上げ(むねあげ)」と呼ばれています。
まず最初に1階の柱を建てます。そのあと2階の梁を組むのですが、その時に重要になるのが柱、梁の番付です。
建物を上から見下ろした図面では、横軸に「いろはにほへと・・・」縦軸に「12345・・・」とふってあり、基本的には「横軸い の 縦軸1」から順番に組み上げます。
物事の最初にすることを「いの1番に」と言いますが、これは柱や梁を組み立てる順番から生れた言葉です。(※所説あり)
その後工事は進み…
なんと、一日で一気にここまで進みました。手を抜いた訳ではありませんよ!(笑)
上棟が始まり、その日のうちにここまで工事が進むんです。その驚きを皆さまにお伝えしたく、写真を時系列で並べてみました!
大昔は大工さんが木材を手で刻みながら建てるので、この状態になるまで何日もかかりました。近年は工業化が進んだため、木材は工場で加工し現場では組み立てるだけ。工期の短縮はもちろん、安定した品質の材料で家づくりができるようになりました。
こちらが今回使った構造材です。このように木材と木材が重なる部分を「仕口(しぐち)」と呼びますが、仕口も工場の機械で加工しており、その加工された材料を「プレカット材」と呼びます。先ほどご紹介した、柱と梁の番付も見えますね。
前職でも数多くの物件を担当してきましたが、阿部建設に入社してから初めて見る部材や納まりもあり、日々先輩方の指導を受けながら現場に向き合っています。今まで培った知識や経験も活かしながら、無事にお引き渡しができるよう気を引き締めていきます!
次回のブログでは、木工時の様子や他社とは異なる納まりなど、少しマニアックなお話などもできればと思っています。
設計 磯村