先日、三重県菰野町にある森の風こども園【学童施設】のお披露目会にお招きいただきました。
阿部建設で設計・施工を手がけ、先月無事お引き渡しを迎えました。

森の風こども園は、「しぜんな暮らし、しぜんな保育」を大切にし、豊かな自然の中で子どもたちがのびのびと過ごす園です。私たちも、その想いに寄り添える建物となるよう進めてきました。

お披露目会は、子どもたちによる合唱から始まりました。
披露してくれた曲は「海と空つくられた主は」。
澄んだ歌声が新しい建物いっぱいに響き渡り、会場は優しく温かな空気に包まれました。
続いて、社長の阿部、工事監督の戸松、そして設計を担当した私の3名がご挨拶をさせていただき、その後、子どもたちからの質問にお答えする時間をいただきました。
「どうして木を使ったの?」
「図面はどれくらい大きな絵を描くの?」
「(軒裏を指さして)この穴みたいなものは何?」
建物をよく見ていなければ出てこないような質問ばかりで、子どもたちの観察力には驚かされました。

軒裏の穴については、「屋根の中に風を通して、建物が長持ちするようにするための大切な穴なんだよ」と説明しました。普段聞く機会があまりない少し専門的な話も、子どもたちは真剣な表情で耳を傾けてくれました。
ほかにも数多くの質問が飛び交い、建物への興味や好奇心が伝わってきて、私たちにとっても楽しい時間となりました。

今回新設した建物は、シンプルな矩形のプランとし、光や風、木のぬくもりを感じながら、多様な使い方にも柔軟に対応できるよう計画しました。
周囲の森とのつながりを感じられるよう、東西南北に大きな開口部を設けています。

壁一面には40人分の杉材のロッカーを造作しました。一つひとつのロッカーが、窓の景色を切り取る額縁のような役割を果たします。
木の香りに包まれながら、子どもたちがまるで森の中で過ごしているような空間を目指しました。当日も窓から心地よい風が通り抜け、設計当初に思い描いていた風景を実際に感じることができました。

その後は、子どもたちが私たちへ向けて書いてくれたお手紙を読んでくれました。
「ありがとう。」
一人ひとりが心を込めて読んでくれたその一言が何より嬉しく、設計や工事に携わった者として、建物づくりの喜びを改めて感じる時間となりました。




次週は、工事担当・戸松による後編をお届けします!
設計 中村