先日、以前から気になっていた岐阜県高山市にある遊朴館を訪れました。
日本の優れた木工技術や手仕事の文化を未来につなぐ場として、2025年10月にリニューアルオープン。ギャラリーやショップ、カフェなどを併設した複合施設です。
空間設計は建築家の中村好文さん、家具デザイナーの小泉誠さんが手掛けています。
実際に建物の中を歩きながら、素材の使い方や細かなつくりを見ることができました。

特に印象に残ったのは、細部のつくり込みでした。
建具やカウンターの納め方はもちろん、手掛け、素材の選び方や厚み、チリ、面取り、塗装の仕上げまで、一つひとつが丁寧に考えられていました。
そうした細部への徹底したこだわりが、空間全体の美しさにつながっているように感じました。

気がつくと、空間全体よりも、壁の際や建具の端など、細かな部分ばかり見ていました。
建築家のミース・ファン・デル・ローエの言葉として知られる、「神は細部に宿る」という言葉があります。
建物を見て、なんとなく心地いいと感じても、なぜそう感じるのかまでは、なかなか気づかないものです。
ですが、その心地よさは、素材の選び方だけではなく、細かな納まりや寸法、線のそろえ方など、小さな部分の積み重ねによってつくられています。
私自身も、普段の設計では、こうした細かな納まりを考えることに多くの時間をかけています。
ですが、完成すると、どこに時間をかけたのか気づかれない部分も多いものです。それでも、納まりにこだわっているかどうかで、空間全体の見え方は大きく変わると思っています。

目立たない部分まで丁寧に考えることが、結果として心地よい空間につながっていく。
改めてその大切さを感じました。
今回見て、感じて、学んだことを、これからの設計にも取り入れていきたいと思います。
設計 岡田